【 相関関係と因果関係 】
ここでは、統計に於ける『Pitfall』について述べます。
右図は、
「男女別 肥満率の年次推移グラフ」(図-1)
です。この資料の原典は
……………………………………
平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要
第2部 基本項目
第1章 身体状況及び糖尿病等に関する状況
1.肥満及びやせの状況)(平成 20 30 年)
……………………………………
です。(平成30年 = 2018年)
ここで 肥満率とは、調査対象者の中で、
BMI ≥ 25 (kg/m²)の人の割合(単位 %)となります。
図-1:男女別 肥満率の年次推移グラフ
このグラフを表にしたものが、右表 (表-1)です。そして、この 表-1 から、Excel で、
『男女の肥満率の散布図』を作成してみました。

図-2:男女の肥満率の散布図 表-1:男女別 肥満率の年次推移表
この「図-2」の
横軸(x軸) は、男性の年別の肥満率で
縦軸(y軸) は、女性の、男性と同年の肥満率です。
各プロットに振っている「Hnn」は、平成nn年です。
さて、ここで統計量
M:男性の肥満率
F:女性の肥満率
この二つの統計量の 『相関係数』を、
Excel の「CORREL関数」を使って算出すると
相関係数 r = 0.5269706
が導かれます。
『相関係数』の解釈として、概ね、
・ 0.3未満:ほぼ相関関係はない
・ 0.3~0.5未満:非常に弱い相相関係がある
・ 0.5~0.7未満:相関関係がある
・ 0.7~0.9未満:強い相関関係がある
・ 0.9以上:非常に強い相関関係がある
と言われています。
因みに、二つの事象について、この『相関係数』が
❖ 1の時:完全な正の因果関係がある
❖ -1の時:完全な負の因果関係がある
となりますが、完全に ±1 になることは、まずありません。
そして、上記の、『相関係数』の解釈を踏まえると
MとF との相関係数 r = 0.5269706 は
男性の肥満率と女性性の肥満率は、そこそこ相関関係がある。
という事になりますね。
さて、皆様は
『男性と女性の肥満率に相関関係などない』事は
経験的な知見によって、分っている筈ですね!
ところが
① 受動喫煙の曝露
② 健康被害
といった事象の相関関係については
経験的な知見が備わっておらず、それ故に
ある程度の肩書のある医師や医学研究者が
……………………………………
① と ② の相関関係を示した統計を掲げ
『故に、受動喫煙への曝露は健康被害を齎す』
可能性が、このように高いのです。
……………………………………
と、結論すれば、素人たる読者は
❝なる程、受動喫煙って危険なんだ❞
という認識を形成していく訳なのです。
これは、極論すれば
『未知の論証の誤謬(fallacy of the argument from ignorance)』
に属する論法だと考えられます。
すなわち
「XがYでない事は誰にも証明出来ない。故にXはYである」
という推論形式なのです。
オラッちの主張 ❗
ここで大事な事は
『自分なりの検証を行う』
そして、その際に、
『自分の経験的知見と照合する』
ことだと考えています。
では、では。
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