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【 所得と喫煙:統計の解釈 】
知恵袋の「喫煙マナー・カテ」で、時々見かける
━━━━━━━━━━━━━━━━━
命題A:低所得者ほど、喫煙率が高い
━━━━━━━━━━━━━━━━━
という命題について話をします。
その命題の根拠になっているのは、厚生労働省が発表した
――――――――――――――
E1:
H30年 国民健康・栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000688863.pdf
E2:
第3部 生活習慣調査の結果.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/000615345.pdf
――――――――――――――
ですね。
この「E2」に記載された
『第89表 世帯の年間収入別,生活習慣等-生活習慣等,世帯の年間収入,
年齢と世帯員数で調整した多変量解析結果-男性・女性,20 歳以上』 (以降「第89表」)
という喫煙習慣などに関する世帯の年収別の生活習慣の調査結果の表を抜粋し、
出典を加筆した図を以下に示します。


以下は工事中なのだワン!
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【 zom さんへのお返事 】
は~い、zom さん、こんにちは。
ご依頼いただいた「知恵袋でのやりとり」について
以下に記述いたします。
今回も、辛口の感想になって申し訳ありません。
御気分を害されたのでしたら、お詫び致します。
Ⅰ.全般
以下、❶ ~ の番号は、オラッちが付加しました。
ID非公開君の質問文(抜粋)
――――――――――――――――――――
❶
医者でもない喫煙者が健康被害は軽微だと力説しても何の信憑性もない
❷
知恵袋の医師でもない素人嫌煙者が、
いくらタバコには害があると力説しても意味がない
❸
っておかしくね?
❹
ポイントは、医者の意見、喫煙OKって言う医者
居るのかよって話
――――――――――――――――――――
まず、zom さんの発言について、全般的に思う事は、
◇ zom さんが、先走り過ぎている
ということなのです。
相手の「主張」を正確に把握する前に
『かいつまんだ話 = 結論的な発言 』をしてしまうと、相手から、
・適当に逃げられる
・話題を逸らされる
危険性が十分にあるのです。
ですので、zom さんが、回答で、真っ先に
『医師の意見を至上とする(のは なんでですか)』
と発言したことにより、相手の土俵に上がってしまっています。
最初の発言(回答)は、
……………………………………
❸
っておかしくね?
と、君は言ってますが
❝何がどのようにおかしい❞ ・・・
と主張するのですか?
……………………………………
と、訊ねて『論点を明確にし、同時に相手の言質を取る』
ことをすべきだったのではないかと、思っています。
そこで、もし相手が ❹ と違った論点を
提示するならば、「その矛盾点を指摘する」
ことで、優位に立てます。
なので、以降、zom さんと相手は、「少しチグハグな対話」をしています。
(話が噛み合っていません)
実際は、zom さんの返信(2022/7/29 12:23)で
……………………………………
貴方が思うおかしなところを
教えていただけませんか
……………………………………
と、初めて「相手の主張を明確にする為の発言」が出た訳です。
Ⅰ.各論
以降は各論で、相手の発言に対し
・どのような問題点があるか
・どう反論すべきか
を、オラッちの独断で書いてみました。
ID非公開君の返信(2022/7/29 12:35)
――――――――――――――
❺
つまり、非喫煙者と医者の主張は合致していますね?
❻
ということは、喫煙者の主張は正しくない
――――――――――――――
❺ ➔
非喫煙者と医者の主張は
必ずしも合致していないのです
「合致している」と言うのであれば、
その『論拠』を明確にして下さい・・・と ❛問い質し❜ ます。
❻ ➔
「医者の主張と合致していない喫煙者の主張」
は正しくない・・・という主張ですか?
と畳みかけると良かったと思います。
ID非公開君の返信(2022/7/29 13:38)
――――――――――――――
❼
医師の意見は至上ではない
ということでいいですね
❽
喫煙者も非喫煙者も医者は信頼できると言っている、
これが大前提。
――――――――――――――
❼ ➔
❖ 医師の意見は至上である
これを、私は『全否定』してはいませんよ。
然しながら、何についてでも同じなのですが
『専門家の意見が全て正しい』訳ではないのです。
❽ ➔
誰が、どこで「喫煙者も非喫煙者も医者は信頼できる」
などと言ってますか?
それは、ID非公開君の ❝思い込み❞ に過ぎませんよ。
❖ zomさんが掲示した「エビデンスのピラミッド」について
(2022/7/29 14:55)
これは出典を示した方が良いと思います。
因みにですが、オラッちは
「タバコの害に関する調査研究」では
長期、大量のサンプルによる高度な
「ランダム化比較試験(RCT)」が必要と考えています。
これは、英国の「コクランセンター」が BMJ誌と
共同で発表した論文にて提起されています。
❖ zomさんの返信(2022/7/29 18:35)
この返信は、オラッちも意味がよく分かりません。
少し、主張の主旨が ❝ぼやけている❞ ように感じましたし、
……………………………………
まず工ビデンスレベルがあるから、
喫煙者、嫌煙者ともに専門家意見以上の研究結果を題材に
議論するなら貴方のいう”医者でもない素人意見は意味がない”は
成立しませんよね?
……………………………………
この発言は、『主張としては弱い』と思います。
なぜなら、主張の根拠を「工ビデンスレベルの存在」にのみ
求めているからなのです。
以上、手厳しい感想で申し訳ありません。
でも、今後とも宜しくお願い致しますね。
では、では。
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【 団塊の世代の平均余命と喫煙率の推移 】
まず、団塊の世代とは、定義的(厚生労働省)には
「 昭和22(1947)~ 24(1949)年に生まれた者」
ですが、少し幅を広くして
昭和40年(1965年)の時点で、
15歳 ~ 24歳 の10歳階級として考察します。
そして、成人男性の喫煙率は、昭和40年を中心に
80% 超えを記録していました。
つまり当時は、20歳未満の男女の殆どが、
いわゆる ❝受動喫煙❞ の曝露に遭っていましたし、
20歳以上の男性は、殆どが喫煙していました。
ここまで異論は無いですよね!
然しながら、昭和40年から55年後の
令和2年(2020年)現在、
その団塊の世代は、70 ~ 79歳 の世代を
構成し、かつ高寿命ですね。
S40年 ➪ R2年
15歳 ➪ 70歳
20歳 ➪ 75歳
24歳 ➪ 79歳
参考図:【 平均余命と喫煙率の推移 】
ここで、昭和40年当時、15歳 ~ 25歳 の5歳階級の男女合計の人口は(単位 千人)
15~19歳:10,851
20~24歳: 9,068
-----------------------
合計ㅤㅤㅤ 19,919(≒ 2千万人)
一方、令和2年(2020年)では(単位 千人)
70~74歳:9,189
75~79歳:7,065
--------------------
合計ㅤㅤ 16,254(≒ 1千6百万人)
【 注 】上記二つの年の人口は
「e-Stat:国勢調査」に基づいた数値です。
また、平均余命は、昭和40年当時、
20歳:(男性)50.18 歳( 20 + 50.18 = 70.18 歳 )
20歳:(女性)54.85 歳( 20 + 54.85 = 74.85 歳 )
令和2年で
75歳:(男性) 12.63 歳( 75 + 12.63 = 87.63 歳 )
75歳:(女性) 16.25 歳( 75 + 16.25 = 91.25 歳 )
以上の統計から
命題P:
令和の今、団塊の世代を含んで長寿国を形成している、
という命題は「真」であると言えますね!
勿論、医学の進歩により長寿になった事も
大きな要因とは考えますが、
もし「喫煙や受動喫煙」が本当に大きな健康被害を齎すならば、
この平均余命は、ソレ(医学の進歩)を相殺し、
逆に減少傾向を示す筈、と考えられます。
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【 統計学の数式 (By using \({\LaTeX}\))】
【 記号/略号 】
母集団( Population )\(P\)
母平均( Population Mean )\(μ\)
母分散( Population Variance )\(σ^{2}\)
母標準偏差( Population Standard Deviation) \(σ\)
標本数( Sample Size ) \(n\)
標本平均( Sample Mean ) \(\bar{x}\)
標本分散( Sample Variance ) \(s^{2}\)
標本標準偏差( Sample Standard Deviation ) \(s\)
共分散( Covariance ) 変量=2(\(x,y\))\(σ_{xy}\)
相関係数( Correlation Coefficient )(ピアソンのr) \(r\)
相対リスク( Relative Risk )\(RR\)
帰無仮説( Null Hypothesis ) \(H_{0}\)
対立仮説( Alternative Hypothesis ) \(H_{1}\)
有意水準( Significance Level ) \(\alpha\)
正規分布( Normal Distribution ) \(N(μ,σ^{2})\)
( 標準正規分布の場合 \(μ=0\) )標準誤差( SE:standard error ) \(SE\)
【 標本 】
今、標本数( Sample Size )を \(n\) とし、変量を \(x \) とすると
標本平均\[\bar{x}= \frac{\displaystyle\sum^{n}_{i=1}x_{i}}{n} = \frac{1}{n}( x_{1}+x_{2}+ \cdots + x_{n} )\]
標本分散\[s^{2}= \frac{\displaystyle\sum^{n}_{i=1}(x_{i}-\bar{x})^{2}}{n} = \frac{1}{n}\{ ( x_{1}-\bar{x})^{2} + ( x_{2}-\bar{x})^{2}+ \cdots + (x_{n}-\bar{x})^{2} \}\]
標本標準偏差\[s = \sqrt{s^{2}}\]
標準誤差\[SE = \frac{s}{\sqrt{n}} = \frac{\sqrt{\frac{1}{n-1} \displaystyle\sum^{n}_{i=1} (x_{i} - \bar{x})^{2}}} {\sqrt{n}}\]
標準誤差は、一般的に「標本平均の標準偏差」を意味する。
【 母集団 】
母集団についても、平均、分散、標準偏差 の数式は同じ。
各々の記号が異なるだけ。
母平均\[μ= \frac{\displaystyle\sum^{n}_{i=1}x_{i}}{n} = \frac{1}{n}( x_{1}+x_{2}+ \cdots + x_{n} )\]
母分散\[σ^{2}= \frac{\displaystyle\sum^{n}_{i=1}(x_{i}-μ)^{2}}{n} = \frac{1}{n}\{ ( x_{1}-μ)^{2} + ( x_{2}-μ)^{2}+ \cdots + (x_{n}-μ)^{2} \}\]
母標準偏差\(σ = \sqrt{σ^{2}}\)
偏差値\[T = \frac{\displaystyle d_{i} - μ} {σ} \times 10 + 50\]
\((d_{i} \) は個々の値)( 因みに、この偏差値という統計量は、世界では殆ど使われない)
【 多変量 】
二つの変量を、\(x、y\) とし、かつ、
この 二つの変量のサイズは両方とも同じで \(n\) とした時
共分散
\[σ_{xy} = \frac{\displaystyle\sum^{n}_{i=1}(x_{i}-\bar{x})(y_{i}-\bar{y})} {n}\]
\[=\frac{1}{n}\{(x_{1}-\bar{x})(y_{1}-\bar{y})+(x_{2}-\bar{x})(y_{2}-\bar{y})+ \cdots + (x_{n}-\bar{x})(y_{n}-\bar{y})\}\]
この「共分散」を言葉で表すと『\(x の偏差と yの偏差の積の平均\)』となります。
相関係数\[r=\frac{σ_{xy}} {σ_{x}σ_{y}}\]
【 仮説検定( Hypothesis Testing )】
今、標本数( Sample Size )を \(n\) とする。\(r\) は相関係数。
相関係数のt検定\[t=\frac{r\sqrt{n-2}} {\sqrt{1-r^2}} \]

【 表2 】標準正規分布表
とりあえずは、ここまで なのだワン!
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